第267回城東句会報

と き   平成20年 5月 7日 (水)

ところ   ル ブ ラ 王 山

兼 題   初夏  麦飯  烏賊

第268回城東句会報

城東句会報
出迎えに 蛙の鳴き声 里帰り 服部 俊三
撮る人も 撮られる人も 花菖蒲
梅雨めくや たずねし古寺の 苔青し  澤田 天瑞
花菖蒲 カメラ雨滴に 近寄せる
華やぎを 風にこぼして 花菖蒲 渋谷 良子
ふるさとの 山河暮れゆき 遠蛙
悩みとは 生きる証よ 梅雨深し 山本三代子
夕蛙 家へ帰ろと 泣く妹
梅雨晴れや 樹々伸びやかに つややかに 金森わか子
紫は 雅の色香 花菖蒲
寝付かれず 深夜便きく 遠蛙 橋本 明子
気兼ねなく 読書三昧 梅雨篭もる
夜もすがら かわずの声を 聞く宿り 長谷川光正
梅雨空や 煙る美濃路の 道祖神
明日を咲く 蕾のあまた 花菖蒲 角野ひろ子
梅雨湿り せめて香焚き リフレッシュ
吹き抜けて 川面をゆする 初夏の風 服部 俊三
湯のけむり 浜の香すする いかそうめん
 
茶柱の 立つや立たずや  麦の飯 澤田 天瑞
麦飯や  峠の茶屋の  赤のれん
 
漆黒の 海を照らして 烏賊を釣る 渋谷 良子
烏賊釣りの 灯りに暗き 日本海
 
麦飯や 大家族のころ 懐かしく 山本三代子
花烏賊や つるりと落ちし 箸の先
 
初夏の音 聞きたくなりて 森に入る 金森わか子
麦飯や 聞きわけの良き 児の育ち
 
干しいかの ゆれる小島に 波やさし 橋本 明子
麦飯も 今はご馳走  レストラン
 
初夏や 客もまばらな よしず茶屋 長谷川光正
しわ深き 海女が烏賊干す 伊勢の浜
 
初夏や まみどりの風 身にまとふ 角野ひろ子
烏賊徳利 吊られ潮の香 漂ひぬ
8月 俳句例会あんない

◎投句のお願い
城東ライオンズクラブ俳句同好会では、ライオンズ、及びライオンレディの皆様からの俳句の御出句をお待ちしています。
毎月第1例会までに、俳句同好会までお届け下さい。

と き  平成20年  8月 6日(水)
              午後2時〜

ところ  ル ブ ラ 王 山


兼 題 
 秋  南瓜(かぼちゃ) 木槿(むくげ)

と き   平成20年 6月 4日 (水)

ところ   ル ブ ラ 王 山

兼 題   梅雨  花菖蒲  蛙 

町暮れて 雪洞照らす 花の闇 服部 俊三
囀りや 木の葉ゆらして 陽もゆらす
天守閣 登れば眼下 花の雲 澤田 天瑞
くもりたる 空に色ます 八重桜  
懐古の歩 いつしか 城の 囀りに 渋谷 良子
一服の お簿に癒やす 花疲れ
咲きみちて 憾みの風に 散るさくら 山本三代子
囀りに はじまる保津の 川下り
どこまでも桜 どこまでも五条川 金森わか子
名刹の 枝垂れ桜に 人集う
一と日にも 出会いと別れ 花の雨 橋本 明子
春昼の 道草たのし ティールーム
春昼の 波ゆったりと 阿波の旅 長谷川光正
睦まじく 囀り交す 岬の宮
空曇り 桜吹雪の 花嵐 山田 鉦二
八重桜 狭庭あふるる ほどに咲き
束の間の 花の命を 惜しみけり 角野ひろ子
囀りの 心地よき日の 宙のさま

第266回城東句会報

と き   平成20年 4月 2日 (水)

ところ   ル ブ ラ 王 山

兼 題   花  春昼  囀り 

故里の 思い出運ぶ 菜飯かな 服部 俊三
我が町の 軒端かすめて 燕来る
味噌を焼く 匂い漂う 菜飯かな 澤田 天瑞
たんぽぽや サラダ日記の 草談義  
婚の荷に 二度も出会ふ日 たんぽぽ黄 渋谷 良子
燕来て 子等のそろひし ごと嬉し
蒲公英を 摘む子に野原 ひろすぎて 山本三代子
久々に 娘の愚痴きくも 菜飯かな
メールにて 孫との会話 燕来る 金森わか子
たんぽぽの 綿毛のゆくへ 飛行雲
たんぽぽの 黄の明るさや 無人駅 橋本 明子
帰省する 子等の好物 菜飯炊く
たんぽぽの 長堤子等の 走りゆく 長谷川光正
つばめ飛ぶ 水面に映る 眼鏡橋
夜更けて 腹一杯に 菜飯食ふ 山田 鉦二
後より 飛び過ぎゆきし 初燕
琴の音に 緋の毛氈や 菜飯膳 角野ひろ子
つばくろの 低空飛行 暮れなずむ

第265回城東句会報

と き   平成20年 3月 5日 (水)

ところ   ル ブ ラ 王 山

兼 題   菜めし  たんぽぽ   燕 

枝越しに 雪間模様の 山光る 服部 俊三
白魚や 鉢の中なる 踊り喰い
朝の膳  白魚汁が 伊勢の宿 澤田 天瑞
誘われて 花かたくりの 足助かな  
白魚を 汲み上げ水の 綺羅こぼす 渋谷 良子
かたくりの 花に信濃の 仏みち
雪のひま 黒々土の 親しさに 山本三代子
尋ねきて 花かたかごの 賑ひに
先ず賞でて 味わいにけり 白魚汁 金森わか子
かたくりの 花の盛りや 山が湧く
そこここに 雪間みつけて はしゃぐ子等 橋本 明子
清らかな かたくりの花 心癒え
奥飛騨や 雪間ひろげる 水の音 長谷川光正
しらうおの おどりに妻の 箸使い
片栗の 花咲く庭に 色冴える 山田 鉦二
白魚に 似たる動きの あで姿
かたくりの 花の前なる 人の垣 角野ひろ子
一掬ひ 白魚の目の 際立ちし

第264回城東句会報

と き   平成20年 2月 6日 (水)

ところ   ル ブ ラ 王 山

兼 題   雪間  かたくりの花  白魚

秋まつり 鉢巻きの子が 背に負われ 服部 俊三
風そよぎ とばりもおりて 虫の鳴く
夕暮れて 家の主なる 蟇なける 加藤 朝二
この家の 老母作りし 吊し柿
秋まつり 敷きならされし 化粧砂利 澤田 天瑞
石垣を 赤く染めたり 熟柿かな
堂の灯の 幽かに揺れて 虫浄土 渋谷 良子
乗り継ぎて 乗り継ぎて美濃 柿すだれ
踏み入りて 虫にかがむや 声の中 山本三代子
柿仰ぎ この家に古りし 時思う
筆太の 白き幟や 秋まつり 金森わか子
たわわなる 我が家の熟柿 鳥狙う
残された 日々穏やかに 虫を聴く 橋本 明子
今はもう 名のみの里の 秋まつり
からくりの 山車へ人垣 秋まつり 角野ひろ子
鬼荒び 泣く子騒ぐ子 秋まつり
柿すだれ 山穏やかな 美濃の里 長谷川光正
夕映えや 鳥が狙う 木守柿

第259回城東句会報

と き   平成19年 9月 5日 (水)

ところ   ル ブ ラ 王 山

兼 題   秋まつり   柿   虫

連りて 湖に 影映え 鳥渡る 服部 俊三
冬支度 高く薪積む 山の家
色鳥の 来ればうれしき 日和かな 澤田 天瑞
山の小屋 窓を打ちつけ 冬支度  
野の寺の 誰も取らざる 柘榴の実 渋谷 良子
都心にも 小さき林泉あり 小鳥来る
裂ける音 聞かずじまいや 柘榴の実 山本三代子
厨窓 画布をよぎりて 小鳥来る
朽ちし垣 しばし華やぎ 小鳥来る 金森わか子
一群の 小鳥ぱあっと来て ぱあっと去る
単身の 生活にも慣れ 小鳥来る 橋本 明子
老い二人 少し早目の 冬支度
二つ三つ 色ずく柘榴 坂の家 角野ひろ子
小鳥来る オペラグラスで ウォッチング
親友の 遺筆となりし 柘榴の絵 長谷川光正
杭を打ち 砂防のよしず 冬支度
大空を 群れなしてとぶ 小鳥たち 山田 鉦二
寒さくる 前にあれこれ 冬支度

第260回城東句会報

と き   平成19年10月 3日 (水)

ところ   ル ブ ラ 王 山

兼 題   小鳥  柘榴  冬支度

初しぐれ 足を早める 奥美濃路 服部 俊三
薄雲の 山なみかくし 初しぐれ
信濃路や 小布施の町に 霧時雨 澤田 天瑞
膝の上 日溜りつくる 小春かな  
古刹より 古刹へ小春の 陽を踏みて 渋谷 良子
旅し来し 京も比叡も 時雨けり
愚痴きいて 聞いてもらひて 縁小春 山本三代子
邂逅の 別れのときや 初しぐれ
この頃の 姉の繰り言 木の葉髪 金森わか子
小春日や 人に逢いたく 話したく
精いっぱい 生きてここまで 木の葉髪 橋本 明子
初時雨 語らぬ友の 肩を抱く
初しぐれ 古き御堂の 軒を借り 長谷川光正
小春日や ちいちゃい棋士と 駒あそび

と き   平成19年11月 7日 (水)

ところ   ル ブ ラ 王 山

兼 題   初しぐれ  小春日和  木の葉髪

日傘さす 話のはずむ 街の角 服部 俊三
滝の音 浮世の汗を そぎ落とし
紅日傘 一人占めして 無人駅 加藤 朝二
野球帽 立ちて食べいる 心太
神域は 石にも由来 滝しぶき 澤田 天瑞
谷風に 吹き上がりくる 滝の音
巡礼の 祈りは深し 那智の滝 渋谷 良子
思いでを たぐる掛茶屋 心太
滝殿に 仰ぐ人々 みな無口 山本三代子
おどり出て 落つるほかなく 滝しぶく
天守より 手を振る孫に 日傘上げ 金森わか子
那智滝は すべて神域 手を合わす
懐かしき 店の構えや 心太 橋本 明子
滝行者 唯一心に 手を合わせ
一瀑の 飛沫はげしく 轟きぬ 角野ひろ子
一仕事 終へしおやつに 心太
一条の 滝はるかなり 峠茶屋 長谷川光正
茶屋涼し 心太突く 国訛

第257回城東句会報

と き   平成19年 7月 4日 (水)

ところ   ルブラ王山

兼 題   日 傘  滝  心 太

第261回城東句会報

夕映えの 雲を背負いて 山眠る 服部 俊三
小さくも 天に向かいて 冬芽さす
磨崖仏 前もうしろも 山眠る 澤田 天瑞
あざやかな 粧い落し 山眠る  
分校の 学舎抱き 山眠る 渋谷 良子
山眠る 女工哀史の 峠閉し
セーターや 在りし日のまゝ 手にとりて 山本三代子
これからを 耐へん冬芽の 色固く
ひっそりと 一寺抱きて 山眠る 金森わか子
気に入りの セーターを着て 一万歩
老い見つめ 静な生活 山眠る 橋本 明子
無住寺の 庭にも冬芽 たくましく
夕もやに 利休鼠の 山眠る 長谷川光正
塀越しの 冬芽いとおし そっと触れ

と き   平成19年12月 5日 (水)

ところ   ル ブ ラ 王 山

兼 題   山眠る  冬芽  セーター

第262回城東句会報

さわやかな 山の目覚めの 法師蝉 服部 俊三
林間の 静寂を破る 法師蝉
吾が命 何時まであるや 蝉しぐれ 加藤 朝二
戸締まりに 覗きし窓の 星月夜
さざ波の 比良の山風 星月夜 澤田 天瑞
法師蝉 聞けばみちのく 立石寺
山荘の 手に触れそうな 星月夜 渋谷 良子
水琴窟 水引草に かがみ聴く
夫逝きて 一人は長し 法師蝉 山本三代子
汲むたびに 釣瓶のしずく 金糸草
水引の 紅のこぼれし 雨の朝 金森わか子
星月夜 雨戸繰るのも 惜しまれて
今日一日 無事に終わりて 星月夜 橋本 明子
水引の 白際立ちて 無人駅
句碑古りし 古刹の庭の 水引草 角野ひろ子
静寂を ゆっくりほどき 法師蝉
茶を点てて 心静かに 法師蝉 長谷川光正
老ふたり 越えし赤道 星月夜

第258回城東句会報

と き   平成19年 8月 1日 (水)

ところ   料 亭  河 芳

兼 題   星月夜 水引の花 法師蝉

  

振袖の 両手揃えて 年賀の辞 服部 俊三
嶺白く 湯けむり上り 梅探る
探梅や 日差しゆれゐる 山の寺 澤田 天瑞
探梅や 熱海梅林 人まばら  
老い夫の 真四角に子の 年賀受け 渋谷 良子
神鶏の 負けじと杜の 寒鴉
のぼりきし 丘探梅と なる日射 山本三代子
万蕾に 期待をこめて 梅探る
開き初む 梅一輪を 探し当て 金森わか子
うなづきつ 返し年賀の 筆をとる
年賀のぶ 秘めたる決意 二つ三つ 橋本 明子
探梅と おぼしき人と 笑かわす
病める身の 心に沁みる 年賀かな 長谷川光正
それぞれに 着飾り来たる 年賀客
年あけて 心晴れ晴れ 年賀かな 山田 鉦二
山の奥 進めど見えぬ 探梅行
探梅や 濠の水面の 静かなり 角野ひろ子
探梅の 古木といえど 二、三輪

第263回城東句会報

と き   平成19年 1月 9日 (水)

ところ   ル ブ ラ 王 山

兼 題   年賀  探梅  寒鴉